
Viet Nam
工業団地の状況
Text by Saito Hiroshi
第45回 FDI(外国直接投資)誘致に積極的な省や都市 タイニン(Tay Ninh)省
製造業がベトナムに進出する際に、どの地域の工業団地を選択するかは重要なポイントになるが、地域を
挙げてFDIの受け入れに熱心に取り組んでいる省や市があるので、その例をいくつかご紹介したい。
今回は今年7月の省庁再編で、旧ロンアン省と合併して地域を拡大したホーチミン市の西側に隣接する
タイニン省をご紹介したい。
1.ロケーション/面積/人口
ベトナム南部に位置し、東側にホーチミン市と北側にはカンボジアと隣接している。
面積:8,536㎢
人口:3,254,170人

・労働許可(Work Permit, WP):ベトナム国内で合法的に働くために必要な許可証であり、ビザとは完全に別の手続きが求められる。
2.タイニン省の工業団地
- 旧タイニン省
- フォックドン工業団地
- リンチュン3輸出加工区と工業団地
- タンタンコン工業団地
- チャンバン工業団地
- ヒエップタン工業団地
- チャラー工業団地(
- 旧ロンアン省
- フータン工業団地
- ロンハウ工業団地
- ロンハウ・ホアビン工業団地
- プロデジエコ工業団地
- カウカン・フオックドン工業団地
- DNNタンフー工業団地
- ドンナムA工業団地
- ドゥックホア1・ハンフック工業団地
- ドゥックホア3・アンホン工業団地
- ドゥックホア3-RESCO工業団地
- ドゥックホア3-SLICO工業団地
- ドゥックホア3-タンAダイタン工業団地
- ドゥックホア3-ベトホア工業団地
- ナムトゥアン工業団地
- タンドゥック工業団地
- トゥアンダオ工業団地
- トゥートゥア工業団地
- ベトファット工業団地
- ビンロック2工業団地
- カウチャム工業団地
- ハイソン工業団地
- ニュットチャン工業団地
- フックロン工業団地
- タンド工業団地
- タンキム工業団地
- タイホア工業団地
- ティンファット工業団地
- スエンA工業団地
- フーアンタン工業団地

3.進出している日系企業
・三菱地所がベトナム南部タイニン省ナムトゥアン工業団地で第二物流施設の開発計画を表明
・今年6月20日にロジクロス・ナムトゥアンを完成させたばかりだが、経済成長やECの急速な普及によって高まる倉庫需要を捉えるため、積極的な投資をしている。

4.タイニン省の特徴
- 旧タイニン省の特徴
- 旧タイニン省は、ヴァン・コー・ドン川とヴァン・コー・タイ川という二つの川に挟まれた地域
- 東はホーチミン市とドンナイ省、西はドンタップ省、南北はカンボジアと国境を接し、一部はメコンデルタに属している。
- 旧タイニン省は、国家指定リストに掲載されている国宝2件、国定遺跡49件、省指定遺跡173件、そして無形文化遺産16件を擁する地域

- 旧ロンアン省の特徴
- ホーチミンまで市の中心から最短で約27㎞、通勤や物流の両面で好都合だ。
- ベンルックーロンタン高速道路が開通運用され、ドンナイ、ロンタン方面と直結し、HCMC空港圏・東側工業地帯への動線が強化。

- ビンヒエップ国際国境門など越境物流の起点を持つ
- 工業団地・クラスターは30超規模、人材やサプライ調達をHCMCと共用しつつ、土地コストで優位に立つことができる。
5.生活環境
1)住宅事情
- 旧タイニン省
- 建設局は省人民委員会に対し、総面積約17.9ヘクタール、1,570戸の住宅を提供する4つの社会住宅プロジェクトの起工式を開催するよう勧告した
- 具体的には↓
- プロデジ・ロンアン株式会社が投資した400戸の社会住宅プロジェクト

- カウ・チャム工業団地の947戸の社会住宅プロジェクト、48戸のイホア・ヴィナ労働者住宅プロジェクト、および175戸のマイ・ハン社会住宅プロジェクトなどがある。
- 旧ロンアン省
- 工業団地の労働者向け住宅需要は8万2,120戸を超えると予想されている
- 旧ロンアン省の工業団地で働く外国人は、ほとんどがホーチミン市内から通勤している。
- ホーチミン市南部のアパートからはほとんどの工業団地まで車で1時間前後で通勤できる。
6.レストラン事情
1)旧タイニン省
- 旧タイニン省には日本食レストランはないが、Gogi House Tây Ninh(韓国焼肉)などの清潔な店内、セットメニュー豊富で辛さ控えめのレストランもある。

- Buk Buk Vincom Tây Ninh(韓国焼肉・ビュッフェ)
- ロッテリア、KFC(ケンタッキー・フライド・チキン)など日本に馴染みのチェーン店はある。
- La Dem Bistro(フレンチ・ステーキ)
欧米風の料理、落ち着いた店内。接待や特別な食事におすすめ。
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2)旧ロンアン省
- 日本食専門店は残念ながらないが、ホーチミン市が近いのでホーチミン市に行けば選り取り見取りだ。
7.お買い物事情
- サイゴン・コープがタイニン省、カンジュオック村に小売モデルを開発している

- Saigon Co.opは現在、ベトナムで最も多くの流通モデルを持つ小売業者であり、Co.opmart(伝統的な中規模スーパーマーケットチェーン)、Co.opXtra(ファミリー向けハイパーマーケット)、Co.opFood(食料品店)、Co.op Smile(百貨店)、Finelife(高級スーパーマーケット)、Cheers 24h(コンビニエンスストア)など、セグメントごとにさまざまなブランドを展開している。
- Vincom Plaza Tây Ninh延床面積約12,400㎡の近代型複合モールで、ショッピング・カフェ・映画など多様な施設が揃う。夜間も明るく、デートや休日の買い物に最適、英語対応のスタッフもいるため日本人にも利用されやすい
旧ロンアン省
- 旧ロンアン省に日本人向けの大型モールは少ないが、下記の小型マートでの買い物は日本人でも快適にすることができる Co.op Mart、Big C(現GO!)、VinMart(VinMart+)
- レストラン事情でも前述したように、ホーチミンへの距離が近いため、本格的なショッピングをするならホーチミンに行けば問題ない。

8.総括
- タイニン省はベトナム最大都市のホーチミン市に隣接し、穀物地帯のメコンデルタに近いこともあり、内需を見込んだ
- 食品関連の製造業が多く進出している。代表的な例ではサッポロビールなどがある。また、同じく家具、FMCGなどの内需を見込んだ製造業が多く進出している。

齊藤公(Saito Hiroshi)
Business Advisor
G.A. Consultants Vietnam Co., Ltd
大学卒業後に PHP 研究所に入社し、同社ニュー ヨーク事務所長を務めた後、中部日本放送(CBC) の関連会社で「名古屋港再開発プロジェクト」を 担当。その後拠点をアジアに移し、シンガポールで 「FM96.3」の開局や、ベトナムで「ハローベトナ ム」・「インベストアジア」の創刊を手掛け、ベトナム 最大規模のレンタル工場開発会社(BW Industrial Development JSC)で日系製造業の誘致を担当後、 現在はベトナム最古参の日系人事コンサルタント会社 「G.A. Consultants」にて、日系企業の進出コンサ ルタントとして活動。

