ベトナムの

工業団地事情

文/齊藤公

第35回 FDI(外国直接投資)誘致に積極的な省_クァンニン(Quang Ninh)省

製造業がベトナムに進出する際に、どの地域の工業団地を選択するかは重要なポイントとなるが、地域を挙げてFDIの受け入れに熱心に取り組んでいる省や市があるので、その例をいくつかご紹介したい。

今回は世界自然遺産のハロン湾で有名なクァンニン省をご紹介したい。

1.ロケーション/面積/人口

クァンニン省はベトナム東北部に位置し、面積は12,220㎢で人口は約136万人である。

赤い部分がクァンニン省

2.クァンニン省の工業団地

現在クァンニン省には14ヵ所の工業団地:
① ダムニャマックサービス工業団地
② カイラン工業団地
③ ドンマイ工業団地
④ FPVドンマイ工業センター
⑤ ハイイエン工業団地
⑥ アマタシティ・ハロン工業団地
⑦ ヴィエットフン工業団地
⑧ ティエンイエン工業団地
⑨ ハイハ工業団地
⑩ バックダン工業団地
⑪ ナムティエンフォン工業団地
⑫ バックティエンフォン工業団地
⑬ Core5クァンニン1工業団地
⑭ ドントリウ工業団地がある。

アマタシティ・ハロン工業団地

3.クァンニン省の特徴

クァンニン省はベトナムの北東に位置し、中国と国境を接していて、ベトナムと中国が共同で開発する越中経済協力地域を有している。そのため、アセアン諸国と中国との貿易中継地としての役割を期待されている。また、ユネスコによって世界自然遺産に認定されたハロン湾は、多くの外国人観光客を魅了している。

世界自然遺産のハロン湾

4.進出している日系企業

クァンニン省に進出している主な日系企業としては矢崎総業(ドンマイ工業団地)、キャステム、パーツ精工(アマタシティ・ハロン工業団地)などがある。

ドンマイ工業団地に入居しているYazaki Hai Phong Vietnam

5.生活環境

ハロン市内には外国人向けのサービスアパートもあり、オーシャンビューが楽しめる高級なサービスアパートが数カ所あるが、ハイフォン市街からも

通勤が可能な工業団地もある。(アマタシティ・ハロン工業団地:通勤時間40分~)

サービスアパートメント「Ala Carte Ha Long」

6.総括

クァンニン省は中国と国境を接していて、原材料を中国から輸入する企業にとっては、物流コストを削減できる大きなメリットがある。

また、ベトナム屈指の観光地であるハロン湾を有しているので、駐在員の週末の気分転換が容易にできる環境でもある。

齊藤公(さいとうひろし)

Business Advisor
G.A. Consultants Vietnam Co., Ltd

大学卒業後に PHP 研究所に入社し、同社ニュー ヨーク事務所長を務めた後、中部日本放送(CBC) の関連会社で「名古屋港再開発プロジェクト」を 担当。その後拠点をアジアに移し、シンガポールで 「FM96.3」の開局や、ベトナムで「ハローベトナ ム」・「インベストアジア」の創刊を手掛け、ベトナム 最大規模のレンタル工場開発会社(BW Industrial Development JSC)で日系製造業の誘致を担当後、 現在はベトナム最古参の日系人事コンサルタント会社 「G.A. Consultants」にて、日系企業の進出コンサ ルタントとして活動。